前回の記事では、AIに仕事を任せるといっても仕事を丸ごと渡すことではなく、作業の一部分だけを任せるくらいの感覚で十分意味があるという話をしました。
では実際、自分の仕事のどこにその「任せられそうな部分」があるのか。ここが分からないと、AIを試してみようと思っても何から手をつければいいのか迷ってしまいます。今回は、その見つけ方を整理してみます。
まずは仕事を「作業」まで分解してみる
「営業」「経理」「事務」のように仕事を大きな単位で見ていると、AIに任せられるかどうかは判断しにくいです。もう少し細かい「作業」のレベルまで分解してみると、任せられそうな部分が見えてきます。
たとえば会議ひとつでも、日程を調整する、資料を準備する、会議中にメモを取る、終わったあとに議事録をまとめる、決定事項を関係者に共有する、といった作業の集まりです。ひとつの仕事を分解していくと、この中に「情報を整理する」「文章にする」「要点をまとめる」といった、AIが得意そうな作業が混ざっていることに気づきます。
「時間がかかる」より「気が重い」作業に注目する
任せる作業を選ぶとき、単純に時間がかかる作業を選びがちですが、それだけだと的を外すことがあります。時間はかかっていなくても、毎回やるのが少し面倒だったり、後回しにしがちだったりする作業の方が、実はAIに向いていることが多いからです。
たとえば、長いメールの返信文を考える、資料の要点を整理する、似たような文章を毎回一から書く、といった作業です。時間そのものは10分程度でも、着手するまでに気が重くて後回しにしてしまう、という人は少なくないと思います。こういう作業こそ、AIに最初のたたき台だけ作ってもらうと、着手のハードルがぐっと下がります。
「入力する情報が決まっている」かどうかを見る
前回の記事でも触れましたが、AIに任せやすい作業には共通点があります。入力する情報がある程度決まっている、ということです。
会議の音声、送りたいメールの要件、まとめたい資料の元データ、整理したいExcelの数字。こうした「材料」がはっきりしている作業は、AIに渡しやすい傾向があります。逆に、材料が漠然としていて、まず何をすべきか自体を考えないといけない作業は、AIに渡してもうまくいかないことが多いです。
「説明する手間」も含めて考える
見つけた作業をAIに任せる前に、もうひとつ確認しておきたいことがあります。その作業をAIにやってもらうために、どれくらい説明が必要になりそうか、という点です。
5分で終わる作業のために、状況を一から説明するのに10分かかるなら、それは任せる意味が薄くなります。逆に、一度やり方を覚えてしまえば、次回以降は説明の手間がほとんどかからない作業であれば、最初の手間を差し引いても十分任せる価値があります。
実際に洗い出してみると
試しに、普段の仕事を思い浮かべながら書き出してみると、
会議の議事録をまとめる作業。
メールの返信文を考える作業。
資料の内容を要約する作業。
Excelのデータを整理する作業。
このあたりが、多くの職場に共通して出てきそうな候補です。どれも、材料がはっきりしていて、毎回発生する割に少し面倒に感じやすい作業という共通点があります。
見つけた作業をどう扱うか
作業を洗い出せたら、次はその一つひとつについて、AIに任せられるのか、どこまで任せられそうなのか、人間の確認や修正がどれくらい必要になるのかを見ていくことになります。
シゴトマカセでは、こうして見つけた作業の中から、まずは会議まわりの作業を掘り下げていく予定です。会議は多くの職場に共通して発生する作業でありながら、議事録作成という地味に時間のかかる作業を抱えているからです。
次回以降は、この記事で整理した視点をもとに、会議まわりの作業ではどんなAIツールが使えるのか、それぞれどこまで仕事を任せられそうなのかを見ていきます。
実際に使えるものは使って確かめながら、公開されている情報もあわせて、「結局、自分の仕事はどれくらい楽になりそうなのか」という目線で整理していきます。
実際にどんなサービスがあるのか、目的別に整理したものは
【仕事をAIに任せるなら何から?非エンジニア向けAIツールの選び方】でまとめています。

